1−18.橋渡り問題と一筆書き |
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大哲学者カントが生まれた町として有名なケーニヒスベルク(現在のカリーニングラード)は、プレーゲル川にまたがったおり、18世紀の初頭には、[1]のようにこの川に7つの橋がかかっていた。 オイラーはまず、[1]の図を整理して、単純化することから始めた。[1]を[2]-Aのように橋の続き具合に注目して、橋を線で表し、ケーニヒスベルクの各地区を点で表してみると、[2]-Bのように変形することができる。このようにしても、それぞれの位置関係には変化がないことは明らかである。これによって橋渡りの問題は、Bが一筆書きできるかどうかの問題に変わってしまう。 |
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そこで一筆書きができるかどうかの見分け方は、次のようになる。まず、その図の各コーナーに集まる線の数を調べる。
ところで[2]-Bは、各点に集まる線の数は4箇所とも奇数であり、橋渡りは不可能との結論になる。 |