2−16.絵当てパズル |
昭和63年(1988)に、デザイナーのいしだのんと西尾徹也が独立に創案した魅力あるパズルが絵当てパズルである。 この表示はいしだのんの方式にしたがった。この四角の中に絵が隠れている。それを推理で確定するパズルである。四角の外側にある数はカギで、連続して黒く塗られているます目の数を示している。たとえば3とあれば、その行または列に3個連続して黒く塗られているます目があるということであり、3・3とあれば3個連続して塗られたものが2つあるということを表している。ただし、この2つは連続していてはだめで、1個以上間隔が開いている必要がある。ルールはこれだけである。いしだのんは「ビルの窓絵パズル」の構想から、絵当てパズルに発展したという。この形での最初の作品は『社会新報』の7月5日号に掲載された。このパズルはイギリスのパズル研究家ジェームズ・ダルゲティの注目するところとなり、彼の紹介でイギリスの全国誌『サンデー・テレグラフ』に問題が連載されるようになって、このパズルは「NONOGRAM」と名付けられた。毎日新聞社から1992年に問題集『ののぐらむ』が刊行された。 ここでさっきの見本を解いてみることにしよう。 [問題] [1] [2] [3] まず6行目に注目する。カギの4は、この行がすべて黒く塗られていることを示している。[1]のように黒く塗る。3列目のカギは1・8とある。縦は10行しかないので、これは一番上のます目が黒、次が白で、それから下は全部黒ということを表している。また、2行目の2・1は、左から2ます黒で次が白、4番目が黒ということである。黒に決まった箇所を塗り、カギから黒にはなり得ないます目を点で示すと[2]になる。ここまで来れば、残りも容易に[3]と決定できる。 |