絵を折って、一部をかくすと、別の絵が現れるというパズルがあるが、これもかくし絵の一種と言えないこともない。次は著者の原案を基に1980年11月の『6年の科学』(学習研究社)に掲載されたもので、図のように折っていくと、親父がブタに変身する。
折り紙式かくし絵 学習研究社「6年の科学」1980年11月号より
五匹目のブタを探せ
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この手のパズルで有名なのは、第二次世界大戦中に発表された「五匹目のブタを探せ」だろう。これは4匹のブタが描かれている絵で、それを上のパズルと同様なやり方で折ると、なんとヒットラーの顔に変わる。ヒットラーが5匹目のブタというわけである。むろんそれは連合国側で作ったものである。
パンダにするには?
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左は著者が今から10年ほど前に、奇術グループ「東京アマチュア・マジシアンズ・クラブ(TAMC)」の家族会の余興に作ったものである。模様から想像されるように、これをうまく折るとパンダの顔になる。そうむずかしいものではないので、解答はつけないが、日本の代表的な古典折り紙の作品を作るときにこの折り方をする、というのがヒントである。
おもしろい試みに、扇面に描かれた絵が、扇の何カ所かを畳むと別の絵になるというものがある。描かれているのは歌舞伎で有名な「戻り橋」で、渡辺綱が茨木童子と闘っている絵である。そのまま見ているぶんにはなんということもないが、これがなんと男女の性器に変わるのである。すばらしいアイディアではあるが、ちょっと公開できないのが残念である。
パズル雑誌等でよく見かけるパズルに「まちがい探し」がある。標準の絵と問題の絵があって、問題の絵のほうは標準の絵と違っている箇所が何カ所かある。それを探し出すパズルである。著者の友人にこれの名人と称する男がいる。話では、この2つの絵を目を寄せて裸眼立体視の要領で重なって見えるようにする。すると間違えている箇所だけ、画面がちらつくのですぐわかるのだという。立体視に自信のある人は一度試してみるとよい。
標準の絵を示して、それが画面にあるどの絵であるかを当てさせるパズルも数多く作られている。どれも本物に見えるように意地悪く作られているものも多い。さもなければ、対象となるものがたくさんあるかである。『ウォーリーを探せ』は後者の例である。 |