3−4.裏表パズル |
ルービック・キューブが爆発的な流行を見たのは、1980年(昭和55)のことである。このパズルについては、当時たくさんの人が論じているし、手元に用具がないと紙上で論じても理解しにくいので、代わりに裏表パズルを紹介しよう。このパズルは、ルービック・キューブの味を机上で楽しめるように筆者が開発したパズルである。 裏表パズルの位置の表し方 また次は3×3のものを動かした例で、上段のようにすれば1の列の3枚の板が連結して裏返る。下段はこの動作後に A を動かしたところで、やはり同じような動きをする。これで裏表パズルの用具の動きが理解できたと思う。
そこで、次のように、全部1色のものを市松模様に変えてみよう。ちょっと考えるとその下の図のように4手必要なように思えるが、実はこれは2手で十分である。ウオーミング・アップに、それを考えて頂こう。 市松模様の作り方の例 ところで、2×2や4×4のような偶数次の場合、どこを動かしても全く変化しないパターンが存在する。たとえば4×4の場合には次に示した6種類ある。
また、裏表パズルを楽しんでいて気がついたことは、でたらめに作ったパターンの中に、どうしても全部1色にできないパターンがあるということである。3×3の場合を調べたら、パターンは3つのグループに分けられ、同一グループ内でしかパターンの相互変換ができない。これについて、西山輝夫氏が巧妙な判別法を発表している。それは右の図のように、ます目に点をつけ、黒のます目の点を加えて、その絶対値をとる。それが0ならAグループ、1ならB グループ、2ならC グループとなり、A グループのパターンだけが、全部1色にすることができる。 最後に問題を1つ。左の図のパターンを変換して全部1色にしてほしい。最低何手でできるだろうか。 (「4手を2手に」の答え:2,Bと動かせばよい。) |