×25= N−25
前回は同一ポリキューブの箱詰めパズルの中で最も多くの長方形・直方体ができるものを紹介しました。今回紹介するNペンタキューブは「初心者は決して手を付けないでください」という注意書きを付けたいくらい難しい問題が含まれています。
上図左側の形をNペンタキューブといいます。石野恵一郎さんのホームページによると、25個までの素な直方体は以下の9種で解があるとのことです。
個数 | サイズ | 解数 | |
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8 | 2×4×5 | 2 | |
10 | 2×5×5 | 1 | |
12 | 2×5×6 | 6 | |
14 | 2×5×7 | 4 | |
18 | 2×5×9 | 45 | |
22 | 2×5×11 | 495 | |
24 | 3×4×10 | 3 | |
24 | 3×5×8 | 3 | |
25 | 5×5×5 | 4 | |
次の形は芦ヶ原さんが発表された“DEVIL N”という作品です。 |
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13 | 4×4×4+1 | 4 | |
次の形はボクが考えました。 |
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24 | 5×5×5−5 | 3 |
この表、完成してみれば「Y−25」と同じく11問になりました。
この表で注目してほしいことの1つめは2×5×○という形がたくさん出ていることです。2×5×4、5、6、7ができるということは厚紙で1面だけない2×5×4の容器を2つつくり(1つは紙の厚み分、大きく作る)箱をスライドする事により、その4種のサイズができるという、アーモンドチョコレートの箱みたいなのができるのです。
それを作ったらもう、人に見せたくてウズウズすること間違いありません。この4問だったらそんなに難しくないので、初心者にいいかも知れません。
この表で注目してほしいことの2つめは解の少ないものが多いことです。前回のYペンタキューブで5×5×5をつくるには1264通り、24個を使う穴あき立方体は306解あるのです。そんなわけでこのNペンタキューブはYペンタキューブよりもずーーーっと難しいのです。日経サイエンス社の「悪魔のパズル」というハードカバーの本の40ページに、このNペンタキューブのパズルについて書かれてあります。デイヴィッド・クラナーという研究者はNペンタキューブ25個で5×5×5をつくるのに6年間かかったそうです。
この「N-25」の販売を開始しますのでよかったら買ってください。
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