約17年前に書いた第4回「L-60」で今回のピースを紹介しているのですが、その時はおまけ的に紹介していました。当時はユニーク解の問題を見つけることが今の数百倍くらい大変だったので解数をあまり気にせずに美しい形の問題だけ紹介したという感じです。時が経ち、ユニーク解の問題が簡単にたくさん作れるようになったので、この「L-30」でたくさん調べ、解いてみたら充分に楽しく、たくさん遊べたので独立させます。
当時、5×6に収めるのが19解ということは書きましたが、このように長方形にピッタリ収まり、解数が少なくない場合は「1片決め」を全て調べるようにしています。「L-30」については4年半前に調べ、4単位のピースの1片決めで驚きました。12通りの場所で解があり、何とそのうちの10通りの場所がユニーク解だったのです。その10通りの場所を描くとスペースをとってしまうので逆にユニーク解ではない2通りだけ以下に図を描き、他の10通りを見つけるという問題にしてみました。解が見つかるたびに1片決めのピースの向きを例と同じになるよう、全体を回転や反転して揃えると整理がしやすくなります。
次の図は、箱詰めパズルのコツその1の「なるべく大きなピースから入れる」がとても重要な問題です。一番大きいピースの入る場所を探してください。ここしかありえないという場所が見つかるハズです。
そうしたらあと2ピースもすぐに決定するので、忠実にコツの通りに解けばとても易しい問題です。
あと3つは、ボクが解いてみて特に難しかったベスト3です。
どのように問題作りをしたか、少し書いておきます。
まず、30単位なので5×6の解数調べ。そして「1片決め」調べ。
次の大きさの四角は32単位で4×8です。線対称(縦・横)と点対称調べですが各8回の計24回調べるだけで網羅されます。ユニーク解は線対称縦と線対称横に1つずつありました。
次の大きさの四角は35単位で5×7です。すき間5単位ともなると、解のある候補図形を描き出すのが手作業ではかなり大変です。線対称縦の候補図形は518種もあるのですから。今使っているソフトを入手してから数年もの間、どうやったら簡単に調べられるだろう?と悩んでいたのですがついにその方法を見つけることが出来、劇的に速く調べられるようになりました。ユニーク解は線対称縦が21種、線対称横が10種、点対称が2種ありました。
次の大きさの四角は36単位で、6×6から調べました。ユニーク解の直軸対称が11種、斜軸対称が35種、点対称が4種ありました。
4×9のユニーク解は計35種ありました。
では合計します。36単位までの四角に収まる対称形でユニーク解は何と120問になりました。「充分に遊べる」と言っていいでしょう。
さらに双子問題も遊べます。4×4内の双子は分け方及び外形(ピースが置かれている部分の形)がユニーク解ですが、それはパソコンを使うまでもなく、芋づる式に解けるのが面白いです。
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