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ワンダーランド
ジャグラー小田原の箱詰めパズル天国

第101回 全ピース全体相似パズル

2021.9.1

 今回は問題図が特殊です。上図の6図形はピースであり、問題図でもあるのです。2倍体と書いてあるものは1つのマスを2×2に分割すると4×9=36単位になり、ピースの合計単位数と一致します。同様に3倍体は3×3に分割して9×4=36単位。6倍体は6×6に分割して36単位になります。

 これは2015年5月17日に考案したものです。なぜか、まだ紹介してなかったのです。考案の前日、あるパズル仲間から

・どのピースの相似形も作ることができるピース群はあるか?

という問題を聞きました。ピースの重複を許すとつまらない答えがあるので重複はなしとします。
 これ、すぐさまペントミノ9ピースでできそうだと思い、最も可能性が高そうな駒組だけ調べたところ、成立していたのです。
 ペントミノ9ピースでそういうのが可能な駒組はいくつあるか?それは、この原稿を書き始めてから全検しました。すると、18通りの駒組が可能で、解数合計ミニマムは「INXを除く9ピース」の計133解。解数合計マックスは予想が的中。当時、唯一調べていた「WXZを除く9ピース」で計805解でした。
6単位(ヘクソミノ)×4は全検し、可能な駒組が1通りしかないことを確認しました。6単位×9はたくさんの駒組で可能だと思われます。5単位以上は何単位のものでも同一単位数による「全ピース全体相似」が可能な駒組が存在すると思っています。

 折角つくるなら相似比が何種類もあった方が面白いと思い、9,9,9,4,4,1単位を使えば取り敢えず面積的にはクリアしていることに気付きました。そして方眼紙に使えそうな形を書いていき、実際に全て解があるかチェック。パソコンを使う方が早いのですが、成立している気がしていたので敢えて紙の上だけで解があるかチェック。全てに解が見つかり、この作品ができました。

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