ハートの形をつくるパズルはいくつも目にしていて、ずっと前からボクも創ろうと思っていたのですが最近、やっと創り始めました。
まず、ハートの形ですが曲線があるとパソコンで解けないし、曲線部分は曲線部分にしか置けないので図1のような形にすることにしました。その形は半分に切った「しずく型」を入れ替えると図2のように、ちょっとだけ違うハート型になります。そこで、その2種類のハート型が共にユニーク解になる駒組を探すことにしました。
ピースはなるべく簡単な形(≒角数の少ない形)にするため、まずはたくさんの三角形と凸四角形を入力して調べたダブルユニークのピース群から、「しずく型×2」に分割可能なタイプを消すと残ったのは何と今回紹介する「エイトハート」だけだったのです。もう、自信作に決定! 凸多角形全24種など80問以上の問題を作りました。
目的の形を作るのに、実物大で示されていた方が解きやすいことは初心者に限りません。そこで、販売する際はこの実物大のしずく型をもれなく付けようと思いました。そうするとそのしずく型×2でできる形がいくつあるか気になります。長い2辺について、ずれることなくくっつけるのはあと、図3・図4の2通りあります。「エイトハート」で図3はユニーク解。図4は2解と、両方に解があってホッとしました。
「エイトハート」は実際に解いてみて平均、難しめでした。そこで易しいものを創る必要があります。
色々なピースで2つのハート型の解数調べをして、「しずく型×2」に分割されてしまうもの以外にもボツにするものがあります。それは、2つのハート型の解を見比べ、「複数のピースが全く同じくっつき方をしているもの」です。でもそれは単なるボツではなく、同じくっつき方をしているものはくっつけてしまえば良質のパズルができます。
そうして見つかった、ある4ピースのものは、しずく型×2でできる図1~4のいずれもユニーク解だったので自信作に決定! 4問しか遊べないことは気になりますが「フォーハート」の名で販売したく思います。あと、3ピースでも2種類のハートが可能なことを示しておきます(スリーハート)。
今回、ピースの図はいつもと違って塊にしました。厚紙で作ろうと思うが、どのように切り出したらできるだけ厚紙を無駄にしないで切り出せるか?と、いつも悩んでいる人に朗報です。今回から、「禁断のポリキューブセット105」にほぼ入っていないピースを使う場合、塊で示すようにします。しかもできるだけ最小面積の四角形内に入る形にし、できる限りハサミだけできれいに切り出せる配置にします。今回の「フォーハート」は最小面積の四角形内に入る形が問題として使われているため、それを使えなかったのですが、2セット作るならば同じものを180度回転してくっつけると面積最小の四角形内に入ります(マス目は斜めにしないこととします)。
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