立方体の展開図は図のように11通りある。これらの形を使って箱詰めしてみよう。
まず思いつく問題は、これら11種を出来る限り小さな長方形に納めること。この答えは7×11(すき間11)で詰め方はたくさんある。
2カ月ほど前、小学校の教師をしているパズル仲間の土屋さんから興味深いことを聞いた。学校で使っている工作用紙(30×40cm)から一辺5cmの立方体の展開図を何枚切り出せるか考え、7枚切り出せたとのこと。ボクも工作用紙は当然、持っている。見たらサイズは全く同じ。確かに工作用紙といえばこのサイズしか見たことがない。ということは全国の小学校でこの、6×8に7枚入れることが可能かどうか悩んでいる先生が多いのではないだろうか?
その土屋さんのサイトの2008.6.30と7.2にその問題が出ている。問題を解いている時間がないという方のために解例を示しますのでご活用ください。土屋さん、解答を書いてすみません。
最も単純なパターン (ピースは2種類) |
最も多くの種類が含まれるパターン (ピースは6種類) |
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工作用紙だけでなく、ある限られたスペースから出来る限り大きな「立方体の展開図」を切り出す問題に直面した人は少なくないと思います。そこで、一覧を作ることにしました。長辺12までですが。
右の表は実際に工作する時、作りたい「立方体の個数」が書いてある所を見れば縦と横の長さがわかり、便利です。数がわかっても解図を見つけるのが大変でしょうが。左の表は解きたい問題を選ぶのに便利です。すき間が少ないほど、制約が大きく、難しいので「すき間6」の問題がお勧めです。
4×10の解 (分割すると4×4、4×7の解) |
12×12の解例 |
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この表をよく見ると短辺7以上(長辺は12まで)の長方形のすき間は必ず6〜11になっています。長辺を無限とした時、短辺7以上の長方形のすき間は必ず6〜11になるのかどうか?これはボクもまだわかっていない難問です。
あと、n枚が入る最小正方形の問題もおもしろい。3枚は上の表だと一辺5ですが、斜めに入れるともう少し小さい正方形に3枚入れることができます。同様に4枚の時も一辺6より小さい正方形に入ります。
解答はこちら 3枚 4枚
もう一つ、まだ解けない難問があります。それは「立方体の展開図」全11種を組んで、あるかたまりを作り、その形でタイリング(平面充填とかテッセレーションとも言う)できるか?という問題です。ちょっと工夫すればあっという間に見つかるかも知れないし、解がない証明が見つかる可能性もないとは言い切れないような。
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